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最近、『THE SECOND』を観ていたら、マシンガンズの爆発とか、思った以上にエンパワーされるところが多くてハッとした。あんまり年齢のせいにはしないで生きていこうという意志(たまに挫ける)はあったんだけど、それでも年齢によって行動に制限が出ているなと感じる局面は多い。普通に腰とか痛えし。「おじさんが故の良さ」とか「いぶし銀が」みたいな、不要な免罪符なしでも、直球で面白いということを証明する。それがなし得た時点で、ある種のエンパワー、もしくは意識のささやかな変革があり、少し足取りも軽やかになるのを感じる。

同じようなことが何度も続いて、その連鎖がこの状況を生み出しているのかもしれない。この前、幡ヶ谷Forestlimitで観たYXIMALLOOさんのライブがまさにそれで。ジャド・フェアとの共演盤や、90年代の活動で知っていた頃の印象で、「奇人が素っ頓狂なパフォーマンスをするのであろう」と思っていたら、素っ頓狂さが出ていたのはギターアンプに接続された大根ぐらいのもので。低音ブリブリのボディミュージックをバックに、床に無造作に置かれた電飾の束が光るフロアで、おじいちゃんが一人。携帯の照明を手にして、ひたすら踊る。明かりはチラチラと彼の痩軀をストロボのように照らし、リズムと肢体がシンクロし続けている。顕現するファンクネスに、年齢とか、言い訳でしかないのだなと心の底から感じ入って、夜の幡ヶ谷でビールを飲んで帰った。

MCATM

@mcatm

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