「ラブアゲイン」観たおじさんの感想(ネタバレ注意)
予告とかあらすじでてっきり「ベストキット中年夫婦倦怠期ver」だと思ってました、劇中でもベストキット言ってるし。冴えないニューバランス野郎を指南するモテ男とのバディものだろうね、それに評判いいからたぶん素敵なんだろうね、などとたかを括ってたけど、結論から言うと「メインストーリーより準キャラが異常に活き活きしてる系の良い映画」だった!
雑に箇条書きで良かった点。
・なにしろモテ男役ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンの恋愛立ち上がる瞬間の見事な臨場感が白眉!彼女がフォトショップの話をしはじめた辺りから会話のグルーブがやばくて、デスプルーフにおける「バニシングポイント」引用ばりのダーティーダンシング使いがバカバカしくもありながら、結構恋愛初期の二人だけにしか通じない悪ふざけっぽい空気感(あとで第三者に説明しても絶対通じないような類のあれってあるじゃん?)は確かにリアルで、なんつうかときめいた。ナンパした女性を部屋に招いてかけるレコードとしての選曲も完璧で笑える。あとベッドで始まろうとしてるのに通販の話ばかり彼女が仕掛けてきて「慣れない無茶から冷めかけてびびってる」描写だと思ってたら、ゴズリングの誰にも見せない一面にダイレクトで響いてしまってて、「冷めた」んじゃなくて、仕切り直してマッサージチェアを移動して、もっと真正面から会話をたのしみ始めたところも予想を上回る展開だった。(って書いてから確認も兼ねて見直したけど、やっぱフォトショ以降の会話尋常じゃないわこんなグイグイくる会話シーンあるか?ゴズリングの落ち着きもまたいいんだ、奥行あるんだ。)
・「私いまからセクシーなバーの男と一発やるんだ」→「いやジェイコブ」を2回繰り返して、あ、この人モテるけど普段自分自身を見てもらえないことを気にしてるんだと分かる。いいセリフ。
・なかなかの息子映画。最後の片思いのお姉さんとのやりとりは、素晴らしかったー。正直前半はサイタマノラッパー1会議室クラスのつらいシーンの連続(惚れてるお姉さんに最中みられる。悪夢のサプライズ告白)なんだけど、ラストの告白後、ようやく一人の男として認識してくれたお姉さんの行動と彼の表情ときたら!お姉さんは「よし分かった、認める、あなたは男になった」と初めて認識してくれて、頬だか首筋にだかキスしてくれるじゃん。それも全力でセクシーに。キスのあとも最大限魅力的に、大人の女性的に、スマートでミステリアスに去っていくじゃん。そんときの彼の表情。驚きまじりのため息つきながら「オトナやべー!オトナの世界やべー!」って顔してる。男として認めてくれた証に、敬意を表して本気で全力でオトナの世界を見せてあげたわけだよね彼女。大好きなシーン。
・初めて妹のおむつを変えてくれた時から好きだー!って書いた脚本家すげえよ。
・ラストのビンタ使いは絶妙だわー。
・保護者面談は鬼。鬼シーン。
・終盤の庭におけるぷよぷよみたいな人間関係つうか恋愛関係つうかの連鎖は数がバカバカしくて笑った。数で予想を超えてくると笑っちゃうよね。
・息子のいないところで夫婦が息子について語るシーン。「あいつ何なん?まったく何なん?(ニコニコ)」的会話が、もう、分かるわー。
あと気になったとこ。
・妹ちゃんが可哀想すぎんだろ!大体おめかししてパパとお兄ちゃんと一緒に飾り付けとかパターゴルフ用意して大好きな両親が仲直りするかもしれないワクワクってときに、あんなぷよぷよ見せられたと思うと不憫で不憫で。悲しい俺。終わったあとも所在なくつまんなそうにしてるしさー。当然っちゃ当然かもだけど彼女だけが恋愛の連鎖からつまはじきにされてる感じもなんか。
・いくらなんでも出入り激しすぎてメイン夫婦の絆復活とかどうでもよくなちゃった感がある。もう今更感。
・後半、キャルのゴズリングに対する態度が厳しすぎる。聞く耳もたなすぎる。ゴズリングもなぜキャルにアドバイスをするようになったかという動機(優しすぎて割を食っていた亡き父の面影をみたから。この動機って物語が始まるか否かを左右するような重要なものだと思うんだけど)を伝えなかったんだよなー結局最後まで
俺こんなに長文書く気まったくなかったんだけど!!!!
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