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長野の聖火リレーを観てきました

長野で聖火リレーを観てきました。吹きすさぶ風と雨の中、長野駅前からゴール地点までの徒歩コース。凄まじい数の中国人と、大きな中国旗。彼らの掲げる「One World, One Dream」という標語の怖さ。二度、聖火とすれ違いました。

「チベットの現状を見て、義憤にかられ、抗議にでかけた」と書けば正義の徒、もしくは短絡的で頭の弱い可哀想な男と捉えられたことでしょうが、長野に向かう前日の僕の心を支配していたのは義憤みたいな単純なものよりも複雑な感情。この目で「何が」「何を」「どう」動かしているのかを、マスコミのような第三者の目を通さずに見てみたいという気持ちが強かったんですが、結果的に行ってみて、やはり面白い経験になりました。

結局、予想していた事が、予想していた通りに起こった聖火リレーでしたし、報道のされ方も報道の受け止められ方も予想通りで、実際この目で見たものとはかけ離れていました。勿論、暴徒もいたし、小競り合いもなんども見ましたが、全体として受けた「恐ろしさ」は、もっと違う部分からひしひしと感じました。

例えばこんなコピペが、mixi〜ブログ上で凄い勢いで広がっています。

世界最低の国、日本

http://anond.hatelabo.jp/20080428082612

こんな事が起こってもおかしくない、異様な興奮状態にあったことは間違いないですが、イメージとしては以下の方が全然近い。

長野行ったけど、警察の対応について。

http://anond.hatelabo.jp/20080428234130

上の警察批判よりも、もっと警察を擁護する寛容な意見に取れますが、これこそが今回の聖火リレーの真の恐ろしさだったんじゃないかなと思います。

「数の暴力」。行き交う中国人は皆笑顔、もしくは上気した様子で、「加油(頑張れ、という意味みたいです)!」を連呼し、「Free Tibet!」「Stop Holocaust」のシュプレヒコールに応じる。これはさながら運動会の応援合戦で、そこに鬼気迫るものは感じられなかったのですが、そんな徹底的な「能天気さ」が、危機意識の無さ(思考停止)、客観性の無さとしてあからさまに立ち上がり、裏側にある「力」の存在を浮き彫りにするという図式に、チベット側と中国側の間に立ちながら震えました。

この「力」は、ここにいる4000人強の民衆を暴徒に変える事も容易く行えるのだな、と。それぐらい抗議者の人数は少なく、中国人の祝祭ムードの中で申し訳程度に叫ばれる「ありがとう長野」の声に、国を奪われたかのような無力感に襲われた。そう、日本人の声は、そこに反映されていないかのごとく、静かで無力でした。

http://anond.hatelabo.jp/20080426205516

そしてそこにはまた違う「声」が、全く違う主張をするために存在しているわけです。「中国人は日本から出て行け!」だとか「黄砂を飛ばすな」だとか、明後日の主張を繰り広げる「嫌中反中ネットウヨ」といった違った「力」の発表場所にもなっているわけで、もうそこで何が行われているのか、聖火リレーとは何なのかも分かり辛くなっていました。

ヤクザのごとく挑発を続ける「人権活動家」と道路を隔てて、道行くお婆さんの事を気にかけて優しい声をかける中国人女子留学生の姿もあるということは、覚えておきたい。「数」で民衆を動かすのも、「数」で民衆を捉えるのも、同じように危うい事だなあと思いました。

まだまだ書きたい事はあるのですが、他の良いエントリを紹介しながら、少しずつ書いて行きたいと思います。

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