進めていたレコーディング、ついに今日、全部のベーシックトラックが出来上がる(すごい!えらい!)。しかし、わだすたちの場合、ここからが本番。いつもは、ベーシックトラック作って、歌詞書いて、メンバーに各々楽器録音してもらったの集めて、編集して終了、なんだけど、今回は、ここから歌詞書いて、メンバーと録音したりしながら、同じように4トラックのMTRでレコーディングして、隙間に出来た曲を別トラックに展開してサウンドトラックを作り、いつもの長い長い編集を経て、別々の曲にバラしてから、再度配信用のレコーディングを行う(予定)、という長い道のり…。まずは、一曲、配信シングルとして夏前に公開するのを目標として動く。
Mount Mural - World
今日はこの曲を一日聴いていた。オープニングで淡々と盛り上げて行く手法が好ましいなあと思う。全体の平熱さが際立つ。4年前の曲なんすね。
今日はやるぞ、と決めていたので、朝から『ドラクエ3』を頑張って、昼頃にゾーマを倒した。クリア後の展開は、少し一息ついてからと思って。レベル上げが無性にやりたくなるあれ。あの状態がいずれ来るに違いないと思ってるから。
毎日のレコーディング。昨日は4トラックで一曲録り終えたが、よく考えたらそんなことしている場合じゃないぞ、と夜中に思い、今日。結局、バンジョーを録音してた。自分が今やらなければいけないことと、それを邪魔する自分、というのが今のレコーディングのテーマでもある。完璧に混乱した状態のまま、録音は袋小路に向かって快調に進んでいる。
夜に、こたけ正義感『弁論』を視聴する。弁護士業界や、法律の勉強を題材にした小気味良い漫談として、「60分もこの調子で。よくできてるよねー」みたいなヘラヘラとした態度で観ていたら、後半で様子が変わる。ここまでシリアスな題材を扱っていながら、笑いが絶えないという、このバランス感覚。よく考えたら、「副業:お笑い」タイプの芸人として舐めてかかると、いつも良い意味で裏切ってくるこたけ正義感。その見事なバランス感覚で、お笑いも社会性も成立させてみせるスキルは、ここに結実している。15日まで無料公開なので、観ておくと良いですよ。かっこよかった。
有言実行で、今年は毎日レコーディングしてる。普通にやれば2ヶ月もあれば完成する音源なのだが、今回は手法から吟味しているのでやたら時間かかる。まあ、いつものこと。音の良し悪しを度外視して、アイディアを形にする速度に賭けています。
『どうすればよかったか?』
昼は一時抜け出して、テアトル新宿で話題の『どうすればよかったか?』。今年、映画館初め。統合失調症の娘を抱えて四半世紀を生き抜いた監督の両親。少しずつ歳をとっていく三人を捉えるカメラのこちら側、私たちと同じ方向から家族を見つめている監督もまた、同じように歳をとっていく。その事を意識してしまって、少し気が遠くなった。
とんでもないことが起こることを「爆発」と 定義した時、この映画の中の状況はじっとりと重油が染み込んで重くなり、前にも横にも進めなくなってしまった「事態」。酷く恐ろしい時の流れが描かれるのに、邪悪な人間は存在せず、我々と同じ普通の人が常軌を逸しているという結果だけが延々と映し出され、遠く離れた監督がそのほんの一部を炙り出す。そうした「カリフォルニアから来た娘症候群(突然遠くからやってきた親戚が、家族の問題をめちゃくちゃにしてしまう現象)」的な側面もあり、「どうしたらよかったのか?」という設問は、まずは両親に、次に監督、そして我々観客に、それぞれ投げかけられることとなる。
「どうしたらいいのでしょうね?」という『システムクラッシャー』と近い発問が、タイトルとして投げかけられたところに重要な価値があるし、この映画が多くの耳目を集めた勝因だったろうと思う。個人的には、父親の最後の言葉(当然、そう思っているだろうと感じた)以上に、「論文」に固執した姿に衝撃を受けました。
余談ですが、序盤で映し出された監督の大学時代の写真に、まんじゅう大帝国のツッコミが突然立派な髭を蓄えて現れた時に似た衝撃を感じてしまい、ちょっと笑いました。終始重苦しいこの映画、一服の清涼剤となった。