目下、風邪罹患中。大分恢復の兆しあり。家荒み、食生活に翳り。
寝ている間に観た映画、数えてみたら10本でした。これ、大人としてあんまよくないね。無事、年内400本達成。記念すべき400本目はハーシェル・ゴードン・ルイス『血の祝祭日』でした。なんつうもんを観てるんだ。
今のチームになって、初めてペアプロにトライしてみる。自分でホストしたことがなかったので不安だったんだが、すごく楽しく終われてよかった。みんなで和気藹々とコードを書けばよいところを、何故かゾーンに入ってしまい、無言orブツブツ独り言言いながら、超高速で実装してしまいちょい反省。
金曜日、一週間の疲れを引きずったむすこと、近所のつけ麺屋で食事を済ませた後、ルネ・クレマン『パリは霧にぬれて』を観る。タイトル通り、濃い霧に包まれたパリで、貨物船に揺られるフェイ・ダナウェイを捉えた 冒頭のショットの完璧さに、思わず唸り、ここで映画が終わっても良いとすら思う。自分の子どもたちが誘拐されてしまう未来を暗示する不吉なシーンでは、灰色の街、灰色の階段を黄色のフラフープが落ちていく。わかりやすく黄色がアクセントとして効いていて、めまいがするほど良い。
しかしながら、この謎めいた誘拐事件を捉えた物語は、後半、わかりやすく安っぽさを露呈して大失速していく。文字通り「組織(Organization)」と呼ばれる存在が明らかになっていく中、この「組織」の計画があまりに杜撰すぎるのである。ただただ、段取りが悪かったり、頭が悪かったりで、ぐずぐずと自爆していく「組織」を見て、なんか苦笑するしかなかった。全盛期のフェイ・ダナウェイがハッとするぐらい美しいのだが、皮肉なことに「組織」の間抜けさを強調するだけになってしまった。とにかく、冒頭だけ、観てみてください。予告でも雰囲気は味わえます。