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特に何の予定もないし、家族が外に出たくなさそうな雰囲気だったので、久々に一人で映画デー。巧妙にスケジュールパズルして、『インフィニティ・プール』『ペナルティループ』『オッペンハイマー』の三本をハシゴすることに。合間に紀伊國屋で、短歌の雑誌と『だれがコマドリを殺したのか?』『毒入りチョコレート事件』の二冊を購入する。最近、2000〜3000円前後の本を買うことが多かったので、大昔のミステリーの復刊は安くていいな。

映画はどれも良かった。ブランドン・クローネンバーグ『インフィニティ・プール』はあまりに良かったので別で書こうと思う。堂々たるミア・ゴス映画。というか、ミア・ゴスはなんでもやるのか?
荒木伸二『ペナルティ・ループ』は面白かったが、前作ほどの完成度はなかった。謎を謎のまま残す手法が機能不全で、主人公の行動原理が見えてこないという問題があったのではないか。コアのアイディアはめちゃくちゃ良いので観て損はない。

でもまあ、最終的には『オッペンハイマー』ですわ。観た後しばらく、この作品のことしか考えられなくなった。100m走のスピードでフルマラソン走ってるような、すさまじいテンション。何がノーランをここまで突き動かしたのだろうか。「日本で上映すべきではない」「広島長崎をきちんと描いていない」みたいなのは唾棄すべき意見で、絶対上映すべきだった傑作ではあるが、きちんと日本人は心底腹が立つように出来ている。愛国者集会のシーンなんか、特に。心穏やかには観れないよ。

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