【3回戦全ネタ】老害マックス/ストレス/ハナイチゴ
虹の黄昏大好きだけど、せめてちょっとは上手くあれ、と思って笑ってしまった。そういうところもいいんですけどね。ZAZYの世界観に他人を交えるとこんなに何やってるのかわからん状態になるとは、と思いました、ストレスは。いつもは面白いハナイチゴも、今回は緩急もなくて何がやりたいのかわからず、なんか不思議なブロックだったな、ここは。
【3回戦全ネタ】オンリー2/揺るぎねぇな/四天王
奥村うどんとおべんとうばこのオンリー2、俺は結構好きだ。うどんの圧は良くも悪くも変わらないので、おべんとばこが良いバランス見つけてくれる日を楽しみにしてる。揺るぎねぇなって、初めて見たんですけど、どういう見方をするのが正解なのか全然わからなかった(良い方向に転ぶこともある)。つか、アマチュアって知ってびっくりしました。
【3回戦全ネタ】1000/ロングコートダディ
今回のダウ90000は未見だが、1000がめちゃくちゃ面白くて、蓮見さんがM-1の誰かを怒らせたとしか思えないよ、この落選は。でも、正直、客席にもハマってなさそうで、何があったのかな…?めちゃくちゃ面白いよ。困った時は堂前さんに頼るのが良いと思うが、今年のロコディはコントがすごかったからなー。
【3回戦全ネタ】シマッシュレコード/共犯者/入間国際宣言
共犯者は普段通り、最高。落選してしまったが、今年の入間国際宣言も素晴らしかった。千葉ゴウは、フィジカルの人だ。
【3回戦全ネタ】チュランペット/トツカミツカ/インテイク
とにかく毎年インテイクを楽しみにしていて、今年も期待通りだった。ボケの上手さは3年前に知って、そこから毎年毎年、ツッコミの魅力が増している。本当に、スコーンと明るい阿呆に見えるし、最初っから「かっこよく見られたいから、絵が描けるようになりたい」とバカなことを言うから、爆発的にバカにされる。100%ボケの方に共感しているのに、過剰なことを言い出すので、俺まで居心地が悪くなる、という無敵の建て付 け。最高だなー。応援してる。チュランペットも、謎の田舎もん漫才で楽しかったっす。
【3回戦全ネタ】イチゴ/土佐兄弟/滝音
ネタがちょっと弱くても、ボケのキャラとツッコミのセンスが飛び抜けているので、平均点より遥か上を叩き出すイチゴ。まだ、好事家向け、ではあるけれども。土佐兄弟、見やすい。それは絶対に良いところ。滝音は、ちゃんと100点出してる。ここ最近は80点ばっかだったので、飛躍。120点出している瞬間を見たい、というのはさすがに贅沢である。
【3回戦全ネタ】気になるあの娘/インディアンス/偽ビートルズ
流石に手の内が知られまくったインディアンズの闘い。高校生コンビの偽ビートルズ、相変わらず超上手い。ネタが一本調子でなければ。
【3回戦全ネタ】アズーロ24/オカネモ/周遊
結構よかったアズーロ24が全然客にハマってなかった理由は知りたい。周遊とかも、絶対面白いはずなのに、全然湧かない魔の時間。
【3回戦全ネタ】戦慄のピーカブー/ブリキカラス/とらふぐ
配信基準が厳しくなって、一部カットされているコンビが多い今年。戦慄のピーカブーの省略され方は、いよいよ怖く見えてしまうほどブッツリいかれてた。ブリキカラスもとらふぐも、特筆すべきことがあんまりなさそうでいて、きちんと面白い。
【3回戦全ネタ】きつね日和/太鵬/ナチョス。
きつね日和の正しい見方がまだわからない。面白い瞬間あるんだけど、ボケの方が平熱より温度低くて、これで良いのだろうかといつも不安になってしまう。既に完成されていた太鵬が、更に絶叫要素加えて成長してるのすごい。
【3回戦全ネタ】ダイタク/ちゃんぴおんず/オダウエダ
ならではの双子ネタからスムースに普通のネタに移行してる手練れのダイタク。ちゃんぴおんずは、既に土台が出来上がってるので、トリッキーなことやってもデリバリーのバリエーションが多彩で楽しい。しかしながらオダウエダよ。優勝とかかかってなかったら、こんなに楽しくて、心底どうでも良いのか笑。
【3回戦全ネタ】ドンデコルテ/サルベース/十九人
ドンデコルテ、地味だけど面白い系のテクニックに磨きをかけている。実家に彼女連れてきたら母親が乱入してくるというベタなネタに一捻りが効いてるサルベース。どういうお笑いだかまるでわからず言語化が難しい十九人も、心底素晴らしい。
【3回戦全ネタ】大自然/美魔女/ヨネダ2000
スローテンポがM-1に合わなくて、いまいち普段の面白さを発揮できてないように感じ、歯痒かった大自然が、遂に最適解を見つけた!一つのテーマ(今回は「思い出を味変する」というとんでもねえテーマ)を上書きしていけば、丁寧な説明が不要になるので、スローテンポでも分かりやすいし、ボリュームも感じられる。ここも、最後にヨネダ2000が出てきて、何をしたいのか本気でわからない空間になってしまう。いつもながらすごい。
【3回戦全ネタ】にぼしいわし/ド桜/コリアンチョップスクワッド
にぼしいわし、フォーム変えてきた。というより、一周回ってちょい初期っぽいネタ?観客を敵に回した後、ひとしきり謝ったしそもそも冗談なのにちょっと客との距離が出来たっぽくて難しいね。ド桜、このままアップデートしていったところを見てみたい。赤もみじとは全 然テイストが違う。
【3回戦全ネタ】チキンナンバン/江戸マリー/レ・ヴァン
ニブンノゴ!も歳を取ったなあ、なら俺も…という感慨がある。江戸マリーのツッコミが地味に効いてくるようになってきた。で、レ・ヴァンだ。まだまだ、歯車が噛み合っていないところもあるけど、これは確実に九条ジョーにしか書けない世界。俺は、レ・ヴァンには未来があると思う。あとは、本当に仲良くやって欲しいよ。
【3回戦全ネタ】シモリュウ/スカイサーキット/イクラボブチャンチャン
シモリュウも全然面白いのだが、完成図が見える漫才。完成図が見えてしまうんだよなー。
【3回戦全ネタ】カーネーション/ナイチンゲールダンス/まぐろ兄弟
すっごくダメな改名だったカーネーション(長い目で見たら勝つのかもしれないけど)だが、ネタは過去最高レベルで仕上がってる。めちゃめちゃ面白かったっす。ナイチンゲールダンスは、このままやってれば決勝行けるレベルだと思うんだけどなー。まぐろ兄弟って、一回戦動画出てましたっけ?展開少ないけど、いいですよね。
【3回戦全ネタ】不死身のレモン水/デニス/ゆにばーす
トルコ人+日本人のコンビ・不死身のレモン水から連続でなんかすげえブロック。デニスとゆにばーすが手練れなので見事に繋げて、なんか寄席感が強く、力抜けててよかった。
【3回戦全ネタ】今夜も星が綺麗/のざわだ/ゆげ侍
マジ、三福さん気合い入ってるので結果出て欲しい。エレベーターのネタ、素晴らしいです。のざわだの開き直りは、良い方向に転んでた。
【3回戦全ネタ】ダンゴ虫たち/いぜんポット/パンプキンポテトフライ
元ゼンモンキー荻野さんが、友だちと楽しそうに漫才やってて、それだけで良いもん見れた。いぜんポットの中国人のいぜんさん、6年で日本語あれだけ出来て、東大入ってM-1三回戦行って、チャイナ服似合ってるって、凄すぎない?パンプキンポテトフライは、ネタがもっと良ければ。つまらなくて長い話すれば、つまらない時間が長くなってしまう。しかしながら、本当にツッコミが唯一無二。「ま!?」っていうツッコミ、今後もパンプキンポテトフライ以外で聞くことないだろう。
【3回戦全ネタ】ドラゴン/コウキシン/素敵じゃないか
これも元10億円山内さんと鈴木バイダンのドラゴン。どれもメインレベルのクオリティだなーと思う。素敵じゃないかも、ここ数年ずっと安定していいなー。
【3回戦全ネタ】コットン/さすらいラビー/ヤーレンズ
どこが勝ち進んでもおかしくない三組。でも、ヤーレンズがやっぱ頭一つ抜けてる感じがある。俺は今年もヤーレンズは決勝に進むと思う。
【3回戦全ネタ】男性ブランコ/ダンビラムーチョ/ナユタ
ほぼカットで何のことだかわからなかった男性ブランコだが、お化け屋敷のネタ、見たことあるな。5オクターブの話だけで終わったダンビラムーチョ。ナユタもあんま見たことないボケの角度で、今後楽しみっすね。「相似のおばさん」とかね。
【3回戦全ネタ】そいつどいつ/ストレッチーズ/ニッポンの社長
マジで、この漫才で何を成し遂げたかったのかさっぱりわからなかったそいつどいつ。普段の芸風と比較して、意外なほどネタがシンプルで荒かったストレッチーズ。相変わらず、1つ2つの面白ポイントを力押ししたニッポンの社長。
【3回戦全ネタ】おとうふ/ソメイヨシノ/シカゴ実業
おとうふ面白い。なんかの意外なきっかけでバカみたいに売れてもいい。シカゴ実業の二人の異様な風貌は、もっともっと評価されていい。
【3回戦全ネタ】オズワルド/まんぷくユナイテッド/孫ダッシュ
もちろん面白いが、いくらなんでもあまりに平熱すぎるオズワルド。三回戦が故だと思うのだが、これが見たかったんだろうか?という気分にもなるので、次以降に期待している。
【3回戦全ネタ】スタミナパン/くらげ
麻婆が可愛すぎるスタミナパン。去年とも全然システムが違うのがすごい。麻婆の可愛さの上に成立している。くらげの新機軸も悪くないと思う。
【3回戦全ネタ】ライドMEズ/かたつむり/ネコニスズ
赤ちゃん化した舘野さんが漫才のシステムにきっちりとハマったネコニスズは強いと思った。ヤマゲンが超人なだけに。
【3回戦全ネタ】エバース/怪奇!YesどんぐりRPG/東京ホテイソン
絶対大丈夫と思ってるエバースが、ここまで弱いネタを披露してると、ちょっと不安になってしまう自分がいる。YouTube公開前提の3回戦だからっすよね???普通に、まだまだ良いネタ沢山あると思うので。毎回違うシステム開発してくる怪奇!YesどんぐりRPG。本当に感心する。全然通過してても良いクオリティだと思う。まるで昭和のようなお笑いの東京ホテイソン。
【3回戦全ネタ】グリーンランプ/レインマンズ/カナメストーン
さて、毎年毎年「あと⚪︎回…」という祈るような気持ちで観ているカナメストーン。ここまでシンプルなネタでいいのか…と心配になってしまうが、同時に「楽しそうなのであれば、それで良いか…」というファン心理は、本当にトキシックなのかもしれない。不気味ボケに力技のツッコミ…を超えたところに到達したネタが沢山あるので、マジ頼むぞの心持ち。俺は未だに決勝で「手でやったM-1」が炸裂する光景を夢見ている。レインマンズ、ちょいネタ弱かった印象っす。
【3回戦全ネタ】ケビンス/シンクロニシティ
いつも通りのケビンスと、いつも通りのシンクロニシティ。80%良い意味です。
【3回戦全ネタ】まんじゅう大帝国/カゲヤマ/頭虚偽罪
今年は散々最高なネタ見た気がするのだが、まんじゅう大帝国…。なんで、ここで、このネタなのだろう、という気持ち。大声ツッコミではあるのだが、毎回ネタの印象が少しずつ変わるカゲヤマは、底が知れない。こたけ正義感+サツマカワRPGの頭虚偽罪、シンプルにすげえ面白かった。「ならでは」のネタ。サツマカワは当然怪奇が本命なのだろうけど、サブで出てるコンビがどれも秀逸。さすが。
【3回戦全ネタ】モテモテ/シークレットレボリューション/ボブのコーラ
もう一人、とんでもねえのが元10億円山内。数組組んでて、当然全部ネタ違ってて、全ボケがずーっと面白いという異常な状況。元ラタタッタの渡辺さんと組んだモテモテもすごく面白かった。ボブのコーラ、仕組みがとてもよい。
【3回戦全ネタ】ダイヤモンド/マルセイユ/豆鉄砲
極端でも、分かりやすくもなかったダイヤモンド。ちょっと厳しかったかな、と思いました。マルセイユは、左の人がボケになってから、少しずつ良くなってきたイメージ。流石に去年のハンバーグは超えられないか、豆鉄砲。それでも、やはり異常な理屈振りかざしてて素晴らしいし、今年は少なくとも敗者復活では見たい。「半分ケンタウロス」っていう考え方はなかった。
朝、むすこの塾に付き合って吉祥寺。もう井の頭線の中から、星乃珈琲店でミニパンケーキ食うことしか頭にねえもんだから、着いてすぐにむすこ放り出して急いだら、結果恥を忍んでおかわりまでしてしまった。
コツコツと読み進めていた『ピクニック・アット・ハンギング・ロック』を遂に読了。映画では分かりづらかったところを補完する意味で読んでいたんだけど、これがもう大傑作。映画版、原作、どちらも傑作だが、どちらかしか体験したくないのであれば、俺は原作を薦めるかな。ピーター・ウィアーの映画版では、ミランダ一行がハンギングロックに消えていくところがピークで、後半は延々と歯車の狂った日常が描かれていた。原作はちょっと趣が違い、後半の日常におけるミステリーパートが二度目のクライマックスとして十分に機能しており、特にアーマが体育の授業に顔を出す辺りからはもう目が離せない。映画版ではちょこちょこ改変が加えられ、抑えめになっていたクライムサスペンスとしての趣向が、原作では全開になっている。
先に挙げた体育の授業にアーマが顔を出した時の異様な緊迫感や、アーマを食事会に招いたマイケルの行動とか、あとはもちろん、各種証言で彩られたラストなど、強烈なイメージを伴った鮮烈なシーンがいくつもある。超常的な出来事そのものを描きたいのではない。結局この物語は、こうした意図のわからぬ、ある種「偶発的」と言っても過言ではないような出来事に直面した時に、旧弊な階級制度で塗り固められたオーストラリアの社会が脆弱性を顕にする、その瞬間こそが主題だったのだろう。
今日から東京3回戦。ちょっと激しく動くと、マイクが揺れておかしなノイズが入るというハンデがすごいぜ。
【3回戦全ネタ】オトメタチ/夕げ/マイファザー
全然乗り切れてない観客相手に淡々と掛け合いを展開していき、最終的に心を掴んだのは、やっぱりルックとすっぴんと語り口の圧倒的な異形さにあったんだろうな、とオトメタチというコンビ。次の夕げは凄まじいセンスで、かなりの掘り出しものだった。ツッコミのスタイルは南海キャンディーズ山ちゃんとちょっと似たものがあるのかも。でも、世界観は大分違います。
【3回戦全ネタ】マリオネットブラザーズ/おしどり大名/スーパーサイズ・ミー
マリオネットブラザーズ、にちようチャップリンでやったネタのアップデート版ですね。この出来で落とされるの悲しい。応援してる。すっごい力技なんだけど、スーパーサイズ・ミーも今回はよかったな。
【3回戦全ネタ】キュウ/ひつじねいり/ママタルト
何も心配していない、全く問題なかった三組。ひつじねいりもいつも通りのパフォーマンス。にしても、ママタルトについては、今年決勝行かなかったらウソだろと思う。きちんと毎年アップデートしてるの凄いな。今年見た中ではダントツです。
【3回戦全ネタ】9番街レトロ/TCクラクション/いぬ
9番街は落とされるようなクオリティじゃなかったなー。ネタもどんどん良くなってるし、なかむら☆しゅんのパフォーマンス、細かいニュアンスまで含めて、完全にコントロールされていて素晴らしい。言い淀みまで、きちんと機能している。曇天三男坊がTCクラクションになって、なんかよくわからねえけどパワー持ったツッコミと一緒にやってるの、よく考えたらおもろいなーって感じさせるネタでした。そもそも、これ、ツッコミ?
【3回戦全ネタ】トンツカタン/ミスター大冒険。/トム・ブラウン
システムだけ取り上げたら、トンツカタンのネタは最強レベルだと思った。これもお抹茶作なのかな、才能あるなー。ミスター大冒険。のチグハグさ。シンプルさが損なわれている。一方、トム・ブラウンは相変わらず超シンプル。
【3回戦全ネタ】わらふぢなるお/モグライダー/真空ジェシカ
全然心配してなかった三組だが、モグライダーが落ちた。まあ、落ちたのも多少わかるんだが、完璧に面白いので問題ない。芝さんが動くパターンのネタで、「甲子園」のネタ以来、こういうタイプのやつM-1の舞台で見てみたかったので感無量。全組面白かった。
【3回戦全ネタ】ビスケットブラザーズ/シシガシラ
東京ってやっぱ層が厚いね。ビスブラにシシガシラですって。
Prime Videoでエマ・セリグマン『ボトムス〜最底で最強?な私たち』を観る。たびたび引き合いに出されている『ブックスマート』は確かに近くて、どちらも面白いんだけど、その面白さと主張のために、細部が雑に作られているという点でもよく似てる。「ゲイの二人が憧れのチアリーダーとヤるために、女性版ファイトクラブを作る」という、何回反芻してもよくわからねえ話だ。あまりにノリと成り行きで進行していくので、立ち止まってよく考えるとどうしてそうなるのかわからない。なので「エモい」部分だけを抽出してしがむのが正しい向き合い方だと思った。
ここまでゲイという存在が物語の中で一般化してきた中で、そういう時代の「当たり前の流れ」と、マチズモやミソジニーの庇護化で男性優位社会に安住したい、という二種類の「勝ち筋」が存在しているアメリカの空気、みたいなものがパッケージされているのが、個人的には面白いポイントだと思った。そういう意味で、女子だけのファイトクラブの顧問に就任するミスターGというドレッドヘアーにタトゥーの黒人男性教官の存在が印象的。ファイトクラブに決定的なトラブルがあった次の日には、大きく板書した「FEMINISM」という単語に打ち消し線を書いて、トランプ的な男性優位社会のスローガンを掲げるミスターG。しかし旗色が変われば、「女性の時代だ!」的なぶち上げで、風見鶏的に動いている。
主人公のPJが一貫して共感しづらいキャラだったり、ヘイゼル演じる『ウィロー』のルビー・クルーズの演技力に頼り切ってしまい、当人のキャラクターが伝わりづらい構造になっていたり、そもそもジョックス的な幼稚な悪役であるところのジェフが、コメディ回しも兼ねているため、単なる致命的なバカにしか見えないとか、色々な問題はあるものの、やっぱファイトクラブが立ち上がって、ガールフッドが完成する序盤の展開は、観ていてすごく楽しかった。
【3回戦全ネタ】オーサカクレオパトラ/ガンガンファンキービート/ミステリーハンター
漫才の脱構築としてのオーサカクレオパトラ。今まで全然ハマってなかったガンガンファンキービート、特殊なツッコミが今年は本当に危険なレベルになっていた。ちょこちょこ、何言ってるのかすらわからなかったので、このまま突き進んで欲しい。
【3 回戦全ネタ】ファンファーレと熱狂/からし蓮根/ド・根性ズ
ファンファーレと熱狂の足踏み。からし蓮根のボケ方って、本当に強いと思うんすよね。絶対に平均点を越えてくる。令和喜多みな実+爛々のド・根性ズが、異様に仕上がってた。面白い。
【3回戦全ネタ】セルライトスパ/人間ごっこ/隣人
漫才中に必ず何かが起こるセルライトスパ。父親に苗字で呼ばれてるの面白かった。隣人良いなー。KOCで評価を落としてる(2024年はめちゃ良かったよ!)状況が謎なんだけど、元々漫才がトリッキーで良かったんだよなー。
【3回戦 全ネタ】シャガール/ウイスキーカノン/ヤマシタマキシ
ヤマシタマキシの仕上がり方がエグかった。
【3回戦全ネタ】動物チーム/スナフキンズ/生姜猫
安定のスナフキンズ。これも全く知らないトリオ・生姜猫。超トリッキーで、発想がコント寄りなんだけど、新鮮で良かった。でも、この芸風、次が難しそうで。
【3回戦全ネタ】バッテリィズ/パスタとパスタ/大塚澪と苺ちゃん
教科書のように着実に成長してるバッテリィズ、ちょっと感動した。芸風そのままに、ステージが一つ上がってる。
【3回戦全ネタ】紫式部/チューリップフィクサー/ライムギ
よぴぴは、何組出るんだ?ライムギ、去年より大分パワーアップしてましたね。
【3回戦全ネタ】ほたる火/わいぜっと/ドランケン
ネタバレなしで観て欲しいほたる火。地に足ついたずれ方が心地よかったわいぜっと。
【3回戦全ネタ】オーケストラ/花火大会/アポロ軍曹
元エジソン関谷は、何組出るんだ?
サプライズ帰宅した妻が、サプライズ帰郷することになって、ちょっと悲しい。仕方ない。
『三島由紀夫vs東大全共闘〜50年目の真実〜』というドキュメンタリーを観ながら、昨今の社会状況と照らし合わせて、色々と考え込んでしまった。楯の会を主催し、ゴリゴリの右翼であるところの三島由紀夫が、所謂「敵」であるところの東大全共闘の集会で講演を行なったという、伝説の集会。オープニングの10分に渡る演説が凄まじく、挑発と敬意に満ちた内容に、聴衆がアンビバレントな感情に飲み込まれていくのがわかる。それを証明するように、司会を務める東大全共闘の生徒が、思わず「三島先生」と呼んでしまい、爆笑する三島。このアンビバレンスが舞台を支配する中、生ぬるい空気を切り裂くように登場し、三島を圧倒していく論客・芥正彦の登場もスリリング。ひたすら詩的で攻撃的、衒学的な芥と対照的に、意外なほど穏やかに理路整然と話を展開する三島由紀夫は、本当にこの敵対陣営の1000人規模の若者を説得しようとしているよう。それにしても、暴力の前提としてある「他者」の存在について問われた三島が、サルトルのエロティシズム(一番エロティックなのは、縛られた異性である)を引いて、自由意志を持たない他者に対する欲情=エロティックな状態では、暴力が成立しない、と説いたのも、この論理展開を普通に飲み込む当時の聴衆の胆力と知性もすごいことだと思った。
三島の説く「反知性」は、現代ではそのままの形では成立し得ないと思う。ここまで共通の知性を土台として議論を展開できる社会。心底羨ましく感じてしまう。翻って本邦、のみならず、あのトランプが再選してしまうような現代において、適切に言葉を用いて、対立を恐れずそれをそのまま受け入れて議論を発展させていく、そんな知性は時代遅れのものとなってしまった。でも、絶望してはいけない。正しく、知性を取り戻し、本当の「反知性」を戦わせることの出来る世界を希求する意思を捨ててはならないのだと、力をもらった。今、観て沁みる作品。
【3回戦全ネタ】満丸/ガングリオン/超速バギー
みんな下手ではないのに、なんか熱が上がっていかないというか…。絶対に二人組であって欲しかった超速バギーが、スムースにコントインした時がちょっと面白かったなー。
【3回戦全ネタ】ごぞうろっぷ/ドーナツ・ピーナツ/べたーず
ゴリゴリに乗ったドーナツ・ピーナツ久しぶりに観た。ボケで笑いが起きているのに、ツッコミがずーっと間違っているとい う。客がついてこれている場合、このパターン(通称ブラマヨパターン)は無敵だなーと思う。
【3回戦全ネタ】紅点/いつもたいしゃ/ぐろう
ここはもうぐろう。俺だけが勝手に言っている、次世代関西漫才の代表選手の一組。かなり荒っぽい出来なのに、ボケの粒度が細かくて、ずっと面白くて固いなー。ここは初めて観た紅点、いつもたいしゃもなかなか良くて、ネタは良いがあんまり客掴めていないところから、少しずつ熱が上がっていく感じが生々しかった。「レミゼラブルみたいのなかった?」
【3回戦全ネタ】バリアシオン/攻略ガイド/噴砕骨刹
攻略ガイドという女性コンビ、シンプルにボケに強度があって良い。
『中国の植物学者の娘たち』という映画を観ながら昼食を摂っていたら、仕事が忙しすぎて急遽妻が戻ってくることになり、ウキウキしていた。映画の内容はというと、すっごい上品なエロスが充満していて、鼻頭が痛くなるような心持ち。1976年の地震で両親を亡くし、孤児となったリー・ミンが、実習生として向かった植物園で、植物学者の娘・チェン・アンと出会い、惹かれ合う。
まずは、孤児であるリー・ミンの孤独があり、島で強権的な父親と二人暮らしするチェン・アンの孤独がある。表層には表れないレベルでの孤独が、二人を強烈に引き合わせることとなるのだが、男性優位社会における強烈なミソジニーの発露が、この関係を秘密の中に押し込めてしまうことになる。そうした、社会の空気をまとったスリリングな状況と、「毛 沢東万歳!」と唱える九官鳥が象徴する「文化大革命の残り香」みたいなものが、世間と切り離されたような植物園で絶妙にリンクして、二人を世界から孤立せしめる。
エロスは、露骨に露悪的に描かれるのではなく、例えば蒸した松脂をグチュグチュと脚で踏みつける上気した身体、などに象徴的に現れる。普段の生活シーンからは想像もつかないような、彫刻的な肢体を持つチェン・アンの裸体が、二人の分かち難い結びつきに説得力を持たせている。
【3回戦全ネタ】ザ・布団/イチオク/とらんじっと
イチオク、こんなに良かったっけ?の印象。
【3回戦全ネタ】バスター/ラビットラ/牛ぺぺ
中学生のコンビ・バスターすげえな。ネタもボケも普通にすげえんだけど、ツッコミが声質も声量もキレもタイミングもプロレベルで、途中から感心するのも忘れてた。2024年6月結成で、このツッコミ出来る?
【3回戦全ネタ】オーパスツー/大乱ポゥ!ボマッシュブラ坊主!/ネイビーズアフロ
全組見応えのあるブロックなんすけど、ネイビーズアフロがきちんと仕上げてきていたのが印象深い。ボケとツッコミが華麗に入れ替わる。オーパスツーは初めて観たんだが、中盤からギアが入って良かった。「だってWi-Fi通ってたで」
【3回戦全ネタ】アオイサカナ/スキンケア大学/カベポスター
コンビ名もルックも覚えていたんだけど、どんな感じだったかすっかり忘れてて、再度ネタ見て完全に思い出しました、アオイサカナ。凄まじくクセのあるネタ。「ここまでの応用でいけたわ」。カベポスターは今年も具合良さそうっすね。ここ数年で一番好きなネタかも。
【3回戦全ネタ】豪快キャプテン/ラニーノーズ/どんちっち
「にじっぽん」をついに乗り越えた豪快キャプテン。口に出して言いたい芸名・山下ギャンブルゴリラがエンジンで、いかに薪をくべていくか、というシステムが顕になった。すごく良かったです。どんちっちに何があったんだろうな、と思ってたんだけど、普通にしっかり面白い。この場でずっと書いてる、空前メテオ、侍スライス、どんちっちが落ちたのはM-1の限界の可能性があるので、そろそろM-1と同じぐらいの強度があるオルタナティブなコンテストが欲しい。