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御本人を中間に置いて名優二人、ポール・ダノとジョン・キューザックが演じるブライアン・ウィルソンが妙に(妙に)ハマっていて、それだけで嬉しかった『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』。ブライアン・ウィルソンは、俺の尊敬する録音芸術家の一人なので、レコーディング風景を見ているだけでブチ上がる自信があったんだけど、まさにそれ以上で。「奇を衒わず、単に過剰」が丁寧に映像化されていただけで大満足。『Pet Sounds』のレコーディング風景なんて、家の壁を全面スクリーンにして毎日再生しておきたいぐらい。「Wouldn't It Be Nice」の冒頭の「どごん」と鳴るドラムとか、犬とかホーンとか、話し声を残す残さないでマイクと口論になったりとか、至極のエピソード。方や、ジョン・キューザックのターンでは、やべえ精神科医ユージンに支配される酷い時代のブライアンと、後の妻メリッサの闘いの日々が描かれ、そういえばつい先日メリッサが亡くなったんだった。R.I.P。なんという共振か。

父親による束縛と、精神科医による管理が、彼の人生にとって重荷のように機能して、その才が正しく世に伝わらなかった時期があるのは本当に残念だし怒りを覚えた。しかしながら、『Pet Sounds』をはじめとする宝物のような録音物が残っていて、それこそが「創造」という行為の力強さなのだ、と心から感じた。

朝はむすこの登塾に付き合い吉祥寺。何事もない土曜日だった。R-1グランプリ、街裏ぴんく決勝進出が嬉しすぎる。他のメンツも最高で、誰が取るのか分からないとは思いつつ、街裏さん優勝を全力で応援したいと思う。再推し芸人が決勝行ったの久しぶりすぎて、こっちまで緊張してしまう。決勝までちょっと時間が空くので、『虚史平成』(最高のPodcast)を聴き直しながら、平静を取り戻したい。

MCATM

@mcatm

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