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『渚の果てにこの愛を』ミムジー・ファーマー堪能した。素晴らしい。

ロッキーという息子と間違われた主人公ジョアンは、その母親マラ(リタ・ヘイワース)の狂乱に乗じて息子に成りすます。しかし、不思議なことに、狂っていないはずの周囲の人間、特に妹ビリー(ミムジー・ファーマー)ですら、ジョアンのことをロッキーと信じて疑おうとしない。それでも例えば、マラのことを慕う隣人がジョアンを見る目に少し影が差すと、「このじいさんは気づいているのかもしれない…!」というサスペンスが発動する。この不気味な状況がミステリーとして機能していて、飽きの来ない90分強だった。

でもやっぱり、ミムジー・ファーマーの圧倒的な色香。この時代の、この俳優にしか出せなかった、独特のもので、可能なら物理ディスク買って愛蔵版にしたい、と心によぎったぐらいの美しさでした。『MORE』も良かったけど、俺はあっちより好きだったな。

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