Post

Spotifyが特定の条件下でノイズやアンビエントの報酬を減らす、という話と、年間1000再生以下の楽曲には支払いを行わないという件。確かに文面だけ見ると、マイナージャンルの音楽を作っている者からすると穏やかじゃない気持ちになるのだが、この件に関しては単にSpotifyを悪者扱いするのもちょっと違うと思っている。前提にあるのは、AIなどを使って「アンビエント」を量産し、垂れ流すことで収益を掠め取っている輩の存在があり、そういった悪質な行為に対する対抗措置としては分かる部分もある。ただ、もうちょっときちんと審査すれば?とか、この措置を行ったところで、粗製乱造が不利になるとは限らないのでは?という疑問もある。いずれにせよ、この「サブスクビジネス」は、ロングテールをすくい上げる類のビジネスではなく、シンプルに強いものがより獲得するという強者有利の世界だということはそれ以前からはっきりしているのだから、マイナー音楽を作ったり愛好する俺達は、別のたたかい方を探る他ないのだ、という気持ちを強くした。Bandcampって、そういう意味でちゃんとオルタナティブだったんだけどな、残念だな、という気持ち。


確かに不死身は不死身なんだけど、その不死身の在り方が「痛いの我慢する」とか「一発逆転にかける」みたいなど根性もので最高だった『SISU/シス 不死身の男』。第二次大戦時代のジョン・ウィック、という見方ができるかもしれないが、にしても危機を脱するやり口があまりに独特すぎる。堪能しました。

本作では「女性を捕虜に取り、街を焼き払うナチス残党」というパブリックエネミー感満点の醜悪な敵が、復讐の鬼と化してフィンランド軍を追い出されるという曰く付きの超怖い男にとにかく酷い目にあいます。『イコライザー3』の「アクションヒーロー映画を観ているつもりでいたら、いつの間にか殺人鬼視点のホラー映画になっていた」という感覚と同時に、「死ぬのを辞める」という斬新な手法でサバイブする「不死身の男」が「シンプルに怖い、何考えてるか分からなくて」という感覚も味わえて、ホラー映画です、これは。特に、敵から逃げて潜った湖で呼吸を維持する方法と、吊るし首にされても生き延びる方法が、あまりに斬新で吐きそうになりました。


Twitterを観る頻度が相当低くなった代わりに、どこで情報収集すべきか。Google Discoveryをとりあえず使ってみてるんだけど、所謂「マスコミ」の文章力が劣化していて哀しくなる。「AさんとBさんが結婚しました」という話題で、「AさんとBさんが結婚しました」→「なぜなら!AさんとBさんが結婚したという事実が先日報道されたからです」→「AさんとBさんが結婚したということは、相性が抜群ということです」→「今回は、AさんとBさんが結婚したという情報をお伝えしました」みたいな、あまりに中身のない記事に溢れている。つらい。

もっと読む