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今日はバス・ドゥヴォス『Here』タル・ベーラ『ヴェルクマイスター・ハーモニー』清原惟『すべての夜を思い出す』の三本ハシゴが見事に上手くいった。『ヴェルクマイスター』は既に観ていたので、今日はスクリーンで観れて満足。忘れていたディティールも大量にあって、タル・ベーラ作品は二度三度の視聴がデフォルトっすね。フィルモグラフィー的にも初心者向けのわかりやすい作品なので、4Kで配信とかも始まってくれればアクセスしやすくなって嬉しいですね。

バス・ドゥヴォスは『Ghost Tropic』が傑作だったので、見逃せず。2023年発表の『Here』も圧倒的だった。わかりやすい作品ではないが、このまま突き進んで欲しい気持ちがある。何事も起こらないことで大騒ぎするほど「うぶ」ではないが、ここまで濃密で背景が豊かだと喝采を挙げたくなる。

清原惟さんの新作『すべての夜を思いだす』も、バス・ドゥヴォス作品に通じるところがあって、同日に観れたのが良かった。どちらかというと『Ghost Tropic』の方がより近いかもしれない。何度でも言うが、ジョンのサンは日本で一番好きなバンドなので、劇伴をやるとなれば万難排して観に行く。それはそうなのだが、まさか冒頭で普通に出てくるとは思わないじゃん(ASUNAくんも)。それだけで2000円払って、もうちょい、一時間ぐらい多めに上映して欲しい貴重映像だった。「すべての夜」を「思い出す」という無茶な申し出に、これは「記憶」と「記録」についての物語だ、と気づくための補助線的な機能を見出したが、3人の女性の物語(基本、コメディだと思って良い)が、「記憶/記録」に対して、複雑かつ有機的な絡みを見せていくのがスリリングでたまらなかった。

MCATM

@mcatm

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