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妻の実家から帰る道中、レイモンド・カーヴァー『頼むから静かにしてくれ』を読了。すげえ興奮した。めちゃくちゃ面白いアメリカ現代小説の源流。ようやく到達した(あと、アルトマン『ショート・カッツ』って、レイモンド・カーヴァーの短編を映画化したんすね。知らなかった)。

それで興奮して新宿紀伊国屋に行き、続きを購入したついでに棚を物色。結局、お笑い語りが、あれだけ当事者たちが避けてきた「お笑い語り」が、すげえ古臭い建付け(東大生が!とかAIが!みたいな)でバカスカ書籍化されているのを見て、いつも通り巨大なスキームに取り込まれていく様が何度も繰り返したあの感じだなーと思った。結局、吉本を中心とした「お笑い界」の飽和は近くて、早々にカウンターが必要になってくるのではないか、という予感が強化された年末年始だった。松本人志の件を待つまでもなく、新しい価値観の準備が待たれていたのだろう(次の鍵は、ナベプロが握ってると予想している)。

でも当然、M-1は引き続き楽しんだわけで。理想的なのは、いくつかの価値観が相互作用しながら発展していくことで、間に合ったらいいよねー。

新年初映画は、新宿武蔵野館でケリー・ライカート『ファースト・カウ』を。ケリー・ライカート、やっとのことで3本目なんだけど、ようやく何をやりたいのか見えてきた。穏やかな生活が、ちょっとした欲望の発露に脅かされてしまう脆弱性。フィードル奏者で、PavementのStephen Malkmusが出演してて(クレジットも確認)、「一本ぐらい電話くれよなー(ママタルト)」案件でした。

MCATM

@mcatm

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