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ランチタイムに3日に分けて妻と少しずつ見進めていた『花束のような恋をした』が終わった。行動範囲とか文化とか、俺たち夫婦のそれそのまんまで、二人してキャッキャしながら観た(「下高井戸シネマ」の台詞出てきた時点で優勝)。もちろん、細かく言えば違うんだけど、外から見れば多分同じ人種と見られるのは分かってる。序盤で瀧内公美さん演じる「たまたま終電を逃したOL」から見れば。

結婚して今も楽しく生きてる俺たちと、麦と絹の何が違ったのか。喧々諤々妻と議論したが、一つはその二人の大切に思っている文化の外にあったもの(例えば、仕事)に対する価値観を共有しなかったことにあり、もう一つは、お互いの好みの範疇から外れたものをリスペクトしない姿勢にあったんじゃないかと思う(例えば「ダサっ」という麦くんの台詞に現れる)。好みや文化、価値観が100%一致するなどありえないし、仮にそうであったとしてもそのバランスはライフステージの変化などによって簡単に崩れるもんなんだけど、そこから溢れてしまったものを受け入れることが出来るか。そこに尽きるな、と思った。パズドラを否定しなかった絹ちゃんは偉かったが、彼女の職場の悩みは詳らかにすべきだったと思う。

極論、いかなる場合においても結婚なんか流れでするもんだし、確固たる信念を以て生きていても、状況が伴わないことがほとんど。これについて、対処療法的な処世術など持ち合わせてないから、「将来一緒にいても楽しくなる未来が描けない相手とは一緒になるべきではない」というテーゼを愚直になぞるしかない。麦がサッカーブラジル代表監督の言葉を借りて言ったのと同様。あの二人は「あと一歩だった」。

しかしながら、主演は菅田将暉+有村架純なわけだし、取り上げる作品もいささか綺麗すぎるきらいがあり、その後妻とリファレンスとして、来来来チーム+大森靖子『ミッドナイト清純異性交遊』のPVを観ていた。このPVのライブ打ち上げシーンでボーカルが肩に手を回している女子の実在感が凄まじすぎて、久しぶりに見て爆笑してしまった。ライブ打ち上げで4000人ぐらい見た、あの子。見比べてバランス保って欲しい。

MCATM

@mcatm

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