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9月になったので、今日からNHKオンデマンドに再入会。『虎に翼』が目当て。早速、第二週まで進めたが、伊藤沙莉(俺曰く”ジャパニーズ・フローレンス・ピュー”)と仲野太賀の引力が凄まじくてドキドキする。演技のアプローチが似ているような気がして、おそらく現場で話し合ったのであろう。呑気な日常、シリアスな展開から、コメディ演技に切り替わる瞬間の凄まじい瞬発力とリズム感が、カートゥーン的というか。スリリングであると同時に、クオリティに関しては信頼できるので、安心感もある。キャストも上手い人が多いなーとか思ってたけど、もう今、日本の俳優で下手な人ってあんま残ってないのかもね。

第一週にして既に語られるべき物語が大量に掲出されており、最も見過ごしてはいけない「母親の物語」のとば口もさらりと露出する。個人的には、花江さん(森田望智)の今後とか、寅子と優三の関係とか、弟の成長とか、父親の過去など、気になるところが多々ある。第二週からしばらくは、『チア☆ダン』的な展開が続くのでは?とワクワクしてます。

あと、シシ・ヤマザキさんのオープニング。クレジット一切見つけられなかったけど、シグニチャーが強烈すぎて見間違うことはないね。


「見逃し回避祭(配信終了映画を、「観たい/観たくない」「知ってる/知らない」関係なく、問答無用で観ていく祭り)」が9月19日まで一段落したので、前から気になっていた『奈落のマイホーム』を観る。ほんわかマイホームものとしか思えない前半を観ている時に、家族に「この映画、『奈落のマイホーム』って言うんだよ」と説明しただけで色々伝わる親切&直球の邦題。感謝します。劇中でも中途、「エベレストのように、見えるが登れない」と紹介されたソウル中心街の高層ビル。そうしたビルが古くなり、地下層に水が溜まって空洞となる現象が、原題の「シンクホール」として、韓国では社会問題になっているらしい。新居祝いで大いに酔っ払ったり、呑気に暮らしていると、突然主人公家族の住むマンションが白昼、地中500m下に滑り落ちていく

この絶望的なディザスターに直面し、生き残った面々が力を合わせて脱出への糸口を探していくという当たり前のストーリーの中に、マンションの階層と重ね合わせられるように格差社会に対する疑義と絶望が滲んでいるのが興味深い。「分相応に生きるとは?」という問いに対して、愚直だが鮮やかな回答を残す佳作。

MCATM

@mcatm

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