Seeds

  • 哭声/コクソンナ・ホンジン監督作

    2017-03-13 01:40

    シネマート新宿が人の群れですごいことになってた。まるで飛行機飛ばなかった時の空港みたい。これだけの数の人が、過剰な暴力描写で名高い名作『チェイサー』『哀しき獣』を撮ったナ・ホンジン監督最新作を観に集まっているというのは、捨てたもんじゃないなと思う。『哭声/コクソン』。期待通りの傑作でした。

    コクソンという名の村で、自分の家族を残虐に殺害するという謎の発狂事件が多発。その犯人は皆、肌に酷い湿疹が出ているという共通点があることに気付いた警察官が、ある日、自分の娘の身体に同じような湿疹があることに気付く…。

    その怪事件の原因と目されている日本人役を國村隼が怪演。褌一丁で鹿の死体にかぶりつく演技が独り歩きしているが、とにかくどっしりした声、不遜な眼差しに、「敵かな?味方かな?」メソッドが遺憾なく発揮され、「この悪そうな人、本当は良い人なのかもしれない」…など、数分毎に自分の直感がひっくり返される感覚が新鮮。「この映画は、オカルト風味のサスペンスである」「社会派を気取ったドタバタコメディである」などといった定義が出来るのだが、起承転承転承転承転承転承転承転承転承転承転承転転転転転…みたいなことを延々繰り返すため、自分が今、何を観ているのかよく分からなくなる。最終的に、自分の解釈や立ち位置次第で、この映画のテーマやジャンルがまるごとひっくり返るような、挑発的な構造になっており、僕自身、何が真実なのか未だに分からずにいます。(解釈についてはTwitterなどで様々な意見を目にしていて、どれも面白いです。一旦自分でとことん考えてみるのが吉)

    何度か観たくなるレベルで細かい伏線やミスリードが張り巡らされており、更にそれらを自ら蹂躙するようなことも平気でやる、文字通り型破りな怪作なので、ネタバレを不意に目にしてしまうリスクを避けるためにも、是非劇場で!

    • しかしながら、この世界観って、白石晃士監督がずーーーっと昔から取り組んでいるもの。なので、みんな白石作品観に行きまくって、予算潤沢な作品を撮ってもらいましょう。このレベルの撮ってくれるはず
    • 襲撃に際して武器をかき集めるシーンで、誰かが「骨」持ってきてたの最高だった。セルフオマージュ!

    mcatm2017-03-13 01:40

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  • お嬢さんパク・チャヌク最新作

    2017-03-04 04:33

    2017年、パク・チャヌク最新作『お嬢さん』。たまたま時間があったので…というか、金曜日恒例深夜の映画館にて、初日に観てきました。

    ナ・ホンジン『哭声/コクソン』や、Netflixでもポン・ジュノ新作が公開予定だったり、今年は、最近ちょっと(ちょっとね)元気のなかった韓国映画の注目作が次々に公開されるのだが、その先陣を切るのがパク・チャヌクによる本作。奇才の多い韓国映画界でもかなり特殊な作家性を持った監督で、特に傑作『渇き』以降、「何がどうなってこういう発想に行き着くんだろう…」と食べてるものが違うのかと不安になるほどオリジナルで、ミステリーとしての濃度も高い作品の作り手である。今回も英国のミステリー作家サラ・ウォーターズの『荊の城』(未読っす…)が原作ということもあり、特にそのミステリー要素が濃く現れている作品となっている。

    Book荊[いばら]の城 上 (創元推理文庫)東京創元社

    Book荊[いばら]の城 下 (創元推理文庫)東京創元社

    『イノセント・ガーデン』では初のハリウッド制作ということもあったのか控えめだったエロティックなモチーフもふんだんに散りばめられ、直接的な描写もかなりえげつないことになっているんですが、本作は物語だ、物語!「第一部」にあたる序盤は大きな山もないまま延々と状況説明が続くので、割と退屈に思えるのだが、体感一時間ほどで終了する第一部の終盤からラストまで、序盤のもやもやや伏線も片っ端から解消され、瞬きするのも忘れるほどの超展開を見せていく。(後から考えると、序盤の状況説明部分、ちょっとコナン・ドイル『ぶな屋敷』を思わせることも無くはない)

    なるべく情報は遮断して観に行ったほうが良い作品であることは間違いないので、あまり何も書かずに、ただ「観たぞ、お前も観ろよ」という意味も込めて公開することにします。ミステリー好きで、エロティックなモチーフに抵抗が無い方であれば、不慮のネタバレに出くわす前に、各自観に行ってくださいね!

    DVDイノセント・ガーデン [Blu-ray]20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

    Movieオールド・ボーイ (字幕版)

    mcatm2017-03-04 04:33

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  • MusicSouth East Asia by Joel VandroogenbroeckCleopatra Records

    まだ、この「South East Asia」ぐらいしか聴いてないんですけど、Joel Vandroogenbroeckっていう人。奇才。

    70年代から活動しているスイスのシンセ/フルート奏者にして、アンビエント音楽家なんですが、ちょっと特殊な設定のレコードばっかり作っててどれも好事家的には垂涎。

    この作品については、どうやら東南アジアの妄想民族音楽を作っちゃったみたいなんですけど、おそらく何やらえらく大仰なシンセサイザーを用いているにもかかわらず、アウトプットとしては淡々とこしらえたっぽい朴訥な作り(文字通り、「こしらえた」感、つまりは手作り感あり)。猛烈なマヌケ美が漂ってて、ただならぬもんを感じます。

    Apple Musicにも大量に登録されていたので、片っ端からチェックしていこうと思っています。それぞれコンセプトが異なるっぽくて楽しみ。

    mcatm2017-03-03 01:32

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  • Dirty Projectorsの新作から、超キャッチーなこの曲のPV。
    まずさあ、そもそもさあ、これ、どうやって撮ってるんでしょうね…。

    アルバム自体、すげえことになってたので、また書きます。

    Musicダーティー・プロジェクターズHostess Entertainment

    mcatm2017-03-02 00:23

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  • Hoops - Routines

    2017-02-28 01:44

    Fat Possumより、Hoopsの1st Full Lengthが出るみたい!5/5発売。Apple Musicで一曲だけ公開されている楽曲「Rules」(相変わらず潔いタイトル)が既に最高で、期待がグイグイと高まります。

    Ariel Pinkのような(主に音質面での)時代錯誤感がありながら、本人たちは至って素で楽しく音楽やってるっぽくて、好ましい。でいて、楽曲の完成度は極めて高いっすよ。前作聴いてください!

    MusicHOOPS EPPIASU

    mcatm2017-02-28 01:441

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  • だれが、どこで、どうして、何をすれば良かったのか、何を思っていたのか、日中ついつい思い出してしまう平田弘史の傑作短編が竹熊健太郎責任編集の無料オンライン・コミック・マガジン「電脳マヴォ」で読めます。

    他の平田作品も、時代と世間の隙間のような設定やシチュエーションを時代劇でやってて 、エグいし、大好きです。

    http://mavo.takekuma.jp/ipviewer

    labo2017-02-25 13:49

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  • 期待の映画が続々と公開される2017年、不覚にも知らなかった。ダルデンヌ兄弟の新作が公開されることを…。実はダルデンヌ兄弟の作品を映画館で観たことがないので、今から楽しみです。絶対に観るからどんな映画か知らない。映画館でお会いしましょう!

    この予告も観てない!

    マイ・フェイヴァリット・ダルデンヌ作品は、『ある子供』かなあ…。

    DVDある子供 [DVD]KADOKAWA / 角川書店

    しかし、『ロゼッタ』も捨てがたいし…。どれも良い、のでこんどまとめてレビューしてみます。

    DVDロゼッタ [DVD]角川書店

    mcatm2017-02-24 01:091

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  • 観て欲しい。今からでも間に合う!『山田孝之の東京都北区赤羽』と同じノリで観ていたら完全に食らった。ものを作ったりしている人たちは特に、必見のやつだった。間違いない。

    特に注目してほしいのは、『水曜どうでしょう』で言えば大泉洋的な立ち位置で、山田孝之に振り回され続ける山下敦弘監督。「カンヌ獲りたい、プロデューサーとして」と無茶なことを言って暴走する山田孝之に、とにかく翻弄されて混乱しながら、でもいつの間にかなんとなく適応してカンヌ行って感極まって泣いちゃったりする、愛すべきキャラ。

    でも、山下監督って映画監督なわけです。それもただ単に「映画監督」ってだけじゃなく、現役バリバリでとても評価されているが、まだ大物とは言えない、中堅どころの才能ある監督なわけ。その人が「カンヌ穫れる映画を作りましょう」という幼稚な暴論をトリガーに暴走している山田孝之によって、作家としてのプライドとか、もっと言えば「倫理観」みたいものを、文字通り蹂躙されているはずなんです。それがもう、(申し訳ないけど)強烈に面白いし、そのぶつかり合いから生まれてくる議論っていうのがある。考えさせられる。

    どの回もクリフハンガーのようなフックがあって面白いんだけど、その一種独特な構造が現時点で一番露呈してしまっているのが、河瀨直美監督が登場する6〜7話。今まで大人たちが、遠慮して半笑いでスルーしてきた本当の話を、山田孝之にも、芦田愛菜にも、遠慮なく真正面からぶつける河瀬監督。「◯◯のために〜とかしか見えてこないけど、魂のために、とかそういうの無いの?」「『わーー』って叫んだら表現できるのと違うやん」「親を殺すんやで?」。山田孝之に「(カンヌ)取れる、私となら」って言ったときに走る緊張感。困る山田孝之、挑発する河瀨直美、蚊帳の外の山下敦弘という三人が、お互いをチラチラと確認しながら、しかしお互いに言わなければいけないことを言い終わったとき、山下監督の顔が映らなかったのは、やっぱりプライドなのかな、とか夫婦で話したりしていました。これからどうなっていくんだろ…??楽しみすぎる。

    DVD山田孝之のカンヌ映画祭 Blu-ray BOX東宝

    DVD山田孝之の東京都北区赤羽 Blu-ray BOX(初回限定:スペシャルナイト応募抽選券ハガキ封入)東宝

    mcatm2017-02-22 01:52

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  • ドクター・ストレンジマーベル・シネマティック・ユニバース第14作目

    2017-02-21 01:41

    最高のドラッグムービー!!超サイケデリック。予告観れば一目瞭然、純然たる3Dのための映画なので、絶対にIMAXでの鑑賞をオススメする。

    俺たちのカンバーバッチ先輩(『SHERLOCK』『イミテーション・ゲーム』で知られるが、俺的には『8月の家族たち』の怪演…)がマーベルに登場すると聞いた時点で、ワクワクとテカテカが止まらず顔がぬるんぬるんになっていた諸兄淑女の皆さんと俺。「マーベルの世界観にマッチするの…?」という状態から、報を重ねる毎に「意外と似てるじゃねえか(喜)!」「つか一体何なんだよ、この映像(喜)!」と、完全にマーベルの中の人達の思惑通りの思考にズブズブとハマっていったんですが、要するにまあ洗脳最高(時期的に不穏当)。

    とにかくこの映像体験、まずはそこに尽きる。監督のスコット・デリクソンは、『エミリーローズ』とか『デビルズ・ノット』を撮った人なんだけど、未体験の俺みたいな人間にも、他のも強烈に観てみたいと思わせるだけのパンチある映像。3D映え半端ないドラッギーな空間描写は予告編でも確認できるが、序盤、ティルダ・スウィントンとマッツ・ミケルセンが演じる大立ち回りは実はジャブ。中盤のアクション展開が本番で、『アヴェンジャーズ』の「一生続くかのようなアクションの洪水」を凌駕する酩酊を引き起こす凄まじい映像に、思わず「…ぅわあ…」って声が出た。リアルに。ホドロフスキーとか、意外とこういう映画撮りたかったんじゃないかなって思う(暴論)。『インセプション』って言われないように、『インセプション』的なアイディアを『インセプション』の数百倍てんこ盛りにしてるんだから、「数年遅れの『インセプション』エピゴーネン」で思考止めないでほしい。ネタバレになるから仔細は述べんが、最終的に決戦の地となる香港で、極上のワンアイディアを以って堂々と『インセプション』を越えるわけだから。そこは飲んで欲しい。

    DVDインセプション [Blu-ray]ワーナー・ホーム・ビデオ

    腕利きの医師であるドクター・ストレンジは、そのスキルと頭脳にアグラかきまくってかきまくってかきまくった結果、自動車事故で腕の神経をズタズタにやられる。そのハンデキャップを克服するために、ほぼ神頼み状態で赴いたカトマンズで魔術の存在を知り、魔術師としての一歩を踏み出す。新米魔術師がいつの間にか世界の危機に直面しているという巻き込まれ型の冒険映画で、ストーリーは相変わらず「ヤベえ敵がいて、それを倒す」ってだけの話なんだけど、「暴力とは、力とは」という裏命題、更に主人公の負った「傲慢の罪」にきちんとオトシマエつける展開はさすが。MCUはどうしてここまでしっかりとストーリーと思想に一本筋を通せるのか。ドルマムゥとの戦いとか、まさかのとんち。でも、あれで正解。暴力で終わらないというメッセージがあるのだ。

    とにかくIMAX映えする極上の映像体験なので、どうせ観るんだったら今のうちに映画館で。本作については過去のマーベルものの知識はほとんど必要ありません(『シビル・ウォー』とかは、過去作知らないと口開けて観てるしかないのとは対照的)。あとどうでもいいんだけど、レイチェル・マクアダムス、あんなに可愛かったっけ?ねえ。

    Bookドクター・ストレンジ:プレリュード (ShoPro Books)小学館集英社プロダクション

    mcatm2017-02-21 01:411

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  • 背景もジャンルも知らないまま新しい音楽を聴いて「あーこれ好きだなー」と思える機会ってなかなかないから、嬉しい。かっこよくない?

    labo2017-02-17 22:20

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  • 3776と同じ「illishit tsuboiさんのリツイート」という黄金ルートで知ったSalami Rose Joe Louisちゃん。bandcampやらsoundcloudやらカセット作品とかで「電池切れ寸前のニセ安ウォークマン再生系メロウ宅録ポップ」としかいいようのない音楽をドロップしつづけるかわいこちゃん。

    https://www.youtube.com/watch?v=…

    自分の部屋でキーボード前にしてMPC叩きながらマイク握ってゆらゆら唄う動画を2/1にアップしたから教えてあげようと思って。これはもはや夢工場。

    soundcoudはこっち。

    bandcampはこっち。

    salami rose joe louisZlaty Sauce Nephew, by salami rose joe louis32 track album…

    カセットテープ買っておくんだったなあああ。

    labo2017-02-17 22:02

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  • スーパーボールのCMで流れた『ストレンジャーシングス シーズン2』のトレイラーがすごい。エルの好物ワッフルのCMに始まり、ゴーストバスターズのコスプレしてるあいつらが自転車乗り回すシーンや、悪夢的な巨大モンスター(俺の大好きな『ミスト』の生物みたい…)がうごめくシーンなど、期待が大きすぎて配信予定のハロウィンまでの記憶を亡くしそうな勢い(だがそれまでにも待ち遠しい映画や音源が多すぎるので俺は健やかに生きる)。

    Rolling Stone'Stranger Things': See Creepy Season Two TeaserNetflix hyped 'Stranger Things' season two with a creepy teaser aired during the…

    マイク役のFinn Wolfhardは、スティーブン・キング『IT』の(二度目の)映画化にも出演するとのことで、2010年代のジュブナイルには欠かせない存在になってしまうのかな!みんなが売れてきていて、おじさんはうれしいですよ。

    BookIT〈1〉 (文春文庫)文藝春秋

    mcatm2017-02-08 02:24

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  • 本日!売上を、全額「アメリカ自由人権協会」に寄付してくれるそうです。

    And so all day this Friday, February 3rd (starting at 12:01am Pacific Time), for any purchase you make on Bandcamp, we will be donating 100% of our share of the proceeds to the American Civil Liberties Union, who are working tirelessly to combat these discriminatory and unconstitutional actions.

    Bandcamp DailyToday, Stand with Bandcamp in Support of Immigrants/Basic Human ValuesLike 98% of U.S. citizens (including the President), I am the descendant of immi…

    トランプの大統領就任から100日間連続で曲をリリースし続けるプロジェクト「Our First 100 Days」など、激震の一週間を受けて、抗議運動が活発化してきましたね。いささか残念なことに、こういう時にアンダーグラウンドのシーンは活性化しますので、しっかり動向を観察していきたいです。

    mcatm2017-02-03 14:52

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  • Miranda July Shares Her Vintage Feminist Film ArchiveFor a time, Joanie 4 Jackie, the artist’s project assembling low-budget video wo…

    ちょっとびっくりしたんですけど、Miranda JulyがRiot Grrrlにインスパイアされてコンパイルしたフェミニズム関係のフィルムやテープの膨大なアーカイブが公開されています。もちろん本人の作品ばかりではないんですが、とにかく貴重だし、これは腰を据えて観なきゃいかんやつだなと思いました。

    Joanie 4 JackieIn 1995 Miranda July dropped out of college, moved to Portland, Oregon, and type…

    が、今は線が細いっぽくて、満足に観れないので備忘録的に。NY Timesの記事に貼ってあるビデオのほうが観やすいかも。ドキュメンタリーが面白そうなので、頑張って観てみるかな。

    Bookいちばんここに似合う人 (新潮クレスト・ブックス)新潮社

    mcatm2017-02-02 02:31

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  • Joan of ArcにJeremy Boyleが復帰と聴いて、結構心躍った人は多いんじゃないかと思います。久しぶりの新譜ながら、従来作より明らかに電子音の比率が多い作風に、アヴァン・ポップとエクスペリメンタルミュージックの奇跡的な邂逅を見ることが出来るのでは…と期待。先行発表された「This Must Be The Placenta」はその期待に応える出来だったのではないかと思います。

    その他は、今のとこ割と地味目な感じだなー。Bandcampで全曲試聴できるので、是非。

    MusicHe's Got The Whole This Land Is Your Land in His Hands7 e.p.

    mcatm2017-02-02 02:18

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  • ブラインド・マッサージロウ・イエ監督作品

    2017-02-01 02:35

    ド頭から凄まじい体験。真昼の病院の狂騒に聞き耳を立てた主人公シャオマーが、狭い廊下をやおら歩き出す。交通事故の影響で視力を失い、「全てが夜になってしまった」シャオマー。この事実を告げるナレーションに寄り添うように、彼の背中を追うカメラからは居場所が、そして白昼の廊下からは唐突に光が失われ、輪郭は溶け、暗く、あらゆるものが判然としない世界に観客が叩き込まれる。そこで悲劇が起こる。このオープニング、盲人の視点、そしておおよそ過敏になった盲人の聴覚も表現されているという、今まで味わったことのない種類の衝撃的な体験で、恐怖を感じるのとともに、表現手法それ自体に底知れぬ魅力を感じてしまう。

    盲人が経営し盲人たちが働く南京のマッサージ店を舞台に、そこに働く人々がある短いひとときを共にすることで交錯する、それぞれの物語の断片。やがてそれらが散り散りになってしまうまでを描いている、ただそれだけの映画っちゃあそう。身体や心の痛みを伴うそれぞれのエピソードを通して、視力を前提としない生活のあり方が芳醇に描かれ、「あ、こういうことあるんだ」とか「まあこうなるよね…」「確かにこれは危険だ…」など、身近にあるはずなのに遠い世界の描写に、ワイズマンのような観察映画を観ているのに近い感触すら覚えた。

    描かれているのは、一つには、盲人の生活。視力を失うことで普通では考えられないぐらいあけすけだったり、隠し事が成立しやすい空間になっていたりする、そんな彼らの生活空間をぶっきらぼうに映し出す。そしてもう一つは、「美しさ」という概念を探し求める人々の姿。視力を奪われた彼らの元に顕現する「美」は、超えがたい壁、暗い影となって彼らの生活を覆い尽くしてしまう。「美人だな」。患者の何気ない一言が、さざなみのように彼らの間をくぐり抜け、それを感じる前の世界には決して戻ることは出来ない。それを知ることで惨めになるのだから、端から目を閉じてそれを観なかったことにすればいい。観たことのない女に恋をし、観たことのない男に焦がれる。それは「決して見ることの出来ない美しさ」への憧憬であり、描かれているのはそれを手に入れるために血を流し、涙を流してもがく不器用な彼らである。

    「豚の角煮ぐらいきれいだよ」

    盲ゆえに不器用なのではない、「まだ観ぬ<美>という概念にもがく姿は、不器用な我々そのものではないか」という訳知り顔の一般化/抽象化がまた始まる。しかし盲人の視点はそんな容易い認識を突き放すように一向に安定せず、観客の心のざわつきを収めようとはしない。

    最後の最後(と言ってもネタバレはしない)、ようやく手に入れた、すがるような幸せの残像。主人公の一人が見せる笑顔。視力を奪われた世界における「美」をめぐるこの冒険が、ささやかでおぼろげな「確かさ」の中に収束していく瞬間、その美しさに驚き、感動した。この物語が、人生という歪さの中に、新しい形の幸せを発見する物語なのだとしたら、なんと幸せな結末なのだろうか。

    Bookブラインド・マッサージ (エクス・リブリス)白水社

    ※原作小説はちょっと高くて手が出なかった…。読んでみたい。

    mcatm2017-02-01 02:35

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  • いや、俺、数多いる女性SSWの中でも、かなり好きなんです、ローラ・ギブソン。

    元々、2010年に発表されたEthan Roseとの共作盤「Bridge Carols」が大好きで。この盤では、幽玄なピアノサウンドと繊細なエレクトロニクスの中、圧倒的な「声の力」で楽曲を引っ張っていくローラの存在感がとにかく印象的で。僕の中では、Joan of Arc「Live in Chicago, 1999」や、Gastr Del Sol「Camoufleur」などと比較される大傑作という、まあ相当強烈な印象でした。

    MusicBridge CarolsHolocene Music

    そこから派生してお互いのソロ作も愛聴していました。ソロ作を聴く限り、ローラはシンプルなフォークシンガーという認識で、声の力は確かだし、さらに曲も素晴らしかったので、この二枚はしばらく聴いていたなー。

    MusicIf You Come to Greet MeHush Records

    そんなこんなで今年、新作「Empire Builder」を聴いたら、「シンプルなフォークシンガー」という印象よりは、もう少しロックミュージックというか、力強くも装飾的なイメージを受けて、最初はあんまりハマれなかったんです。しかしながら、何度も聴いていくうちに、変わらぬ楽曲の良さと、最初は装飾的に思えたアレンジも絶対的に見れば抑えるところ抑えた、地に足着いた表現であることに気づいて、気がついたら口ずさむ感じになったところで今回の来日。

    Musicエンパイア・ビルダースウィート・ドリームス・プレス

    何故「ハマれなかった新作」を何度も聴けたかというと、このライブ映像を観たから。この映像で、「シンプルなフォークシンガー」という枠からは少し外れたアグレッシブなパフォーマンスと、全くブレない声の力を感じることができたんですが、みなさんにもオススメですよ。一曲目の「La Grande」は2011年のEPに収録された楽曲。

    MusicLa Grande [7 inch Analog]Jealous Butcher

    ということで、来日公演を観てきました。渋谷の7th Floor。共演にICHIさんとレイチェル・ダッド。どちらも久しぶりに観たのですが、アップデート甚だしくて素晴らしい気持ちに胸が一杯になりました。

    ローラはギター一本での登場。笑顔がめちゃくちゃ可愛らしい(!)女性が、ひとたび歌い出すととんでもなく枯れた声のブルースシンガーという風情に包まれて、この声を浴びること自体が至福でした。最新作の楽曲をほとんどと、先述の「La Grande」、1stアルバムから名曲「Hands in Pocket」を披露。CとかAmといったシンプルなコード進行で、あれだけのバリエーションを紡ぎ出してくるあたり、力強さを感じました。

    mcatm2017-01-31 01:27

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  • Real Estate - Darling

    2017-01-28 11:46

    Real Estateも新譜が出るとのことで、先行PVがこれ。ド名曲。常に期待通りのことをやるっていうのも難しいと思いますが、見事なまでに俺の聴きたい「Real Estatesの新曲」だった。ニューアルバム、楽しみですねーーー。

    mcatm2017-01-28 11:46

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  • Foxygen - Hang

    2017-01-28 03:22

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    Foxygenの新作が出たんだけど、どっちかというと前作から新作までの間にLemon TwigsとWhitneyをプロデュースしたっていう事実がマッシブ過ぎて、かなりハードル上がってた(きちんとその辺触れてるBig Love信頼できる)。けど、聴いてくださいよ、この曲。俺はこういうのをバブルガム・ポップって呼ぶのだと思ってるんだけど違いますか?

    MusicHangJagjaguwar

    書き忘れてるけど、去年の末に聴いたD'Addario兄弟によるThe Lemon Twigsのアルバムも本当に素晴らしいから、聴いていない方は是非。Foxygenの片割れがプロデュースしています。中期キンクスみたいな遊びが随所に散りばめられてるのが良い。そろそろ来日するんすよね?

    MusicDo Hollywood[輸入盤CD](CAD3650CD)4AD

    mcatm2017-01-28 03:22

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  • The NET 網に囚われた男キム・ギドク監督最新作

    2017-01-27 02:10

    ラストシーンの悲しい美しさがベルリン映画祭の頂を射抜いた『嘆きのピエタ』以降、キム・ギドク監督作は、回を重ねるごとに絵面が平面的で遊びのない感じになっていて、正直「キム・ギドク、どんどん下手になってね?」という印象を拭えなかった。元々『絶対の愛』みたいなメロドラマ風のビジュアルも作っていたので、そういう狙いなのかなとか想像していたんですけど、理由判明。最近作は全部ギドク自身が撮影しているんですね。

    DVD嘆きのピエタ(続・死ぬまでにこれは観ろ!) [Blu-ray]キングレコード

    ということで、ローファイになればなるほど、より「俺映画」の趣が強くなっていくギドク映画。朝鮮の国境問題を扱った最新作である『The Net 網に囚われた男』は、普段の「エロ(本当はただエロいわけじゃない)」「グロ(本当はただグロいわけじゃない)」「バイオレンス(本当に暴力的)」がほぼほぼ封印されていたり、オブラートに包まれていたりして、ファンとしては若干の寂しさを覚えつつ、しかし強度の高いポリティックムービーとして楽しめた。

    北朝鮮の国境近くの村で漁師をしていた男が、ボートのエンジンが故障したことをきっかけに国境を超え、韓国に不正入国してしまうところから物語は始まる。当然、スパイ容疑をかけられ、執拗な取り調べや暴力で、蹂躙され続ける主人公。しかし、愛する家族、(愛する)祖国に戻るため、耐えて耐えて耐え忍ぶ。

    いつも通り、韓国の警察は腐敗しており、何が何でも、場合によってはでっち上げてでも彼をスパイに仕立て上げたい(写真を見て「スパイやってそうな顔だ」って凄い。演じるのは『殺されたミンジュ』で何度もひどい目にあってたキム・ヨンミン)。しかし、上司はそんなやり方に閉口気味で、取調官の乱暴なやり方にブレーキをかけるところが、ちょっと変わったところ。代わりに彼らは、そんな北朝鮮からの密入国者を一人でも多く韓国に亡命させたいという思惑がある。「彼らを独裁政権の元に返すわけにはいかない!」という善意から来る行動なれど、家族を北朝鮮に残してきた主人公にとっては悪夢のような話を持ちかけ、罠にかけてまで強要する。

    無学な主人公が社会に翻弄され、どんどんと底なし沼のような不幸にはまり込んでいくという筋書き自体は、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(ラース・フォン・トリアー監督)や『ムサン日記』などでおなじみ。この映画が彼の変化を象徴的に見せるのは、その性欲を通してであって、故に妻を演じているイ・ウヌ(あの『メビウス』の二役演じた才媛ですよ!)の、言葉では表し難い性的な魅力というのは、ギドク映画に一種の説得力を与える要素としてもはや欠かせないものになっているのかもしれない。

    DVDメビウス [DVD]キングレコード

    そうした社会派サスペンスを縦軸に置きながら、「北朝鮮よりも自由な韓国で暮らしたほうが幸せだ」とか、「古いものより新しいもののほうが素晴らしい」とかいった価値観を押し付けるな、という横軸にあたるテーマこそが、キム・ギドクが真に問いかけたかったことなんじゃないかと思う。ラストシーンで見せる娘の笑顔に、かなり直裁的に語らせているのがギドクらしくないとは思いつつ、そのシーンが冒頭に上げたような白々しくも冷えた平面的な絵面だったのが、心に引っかき傷を残す。

    絵面も地味だし、この「The Net」っていう邦題が地獄のようにダサく、多くの善良なみなさんの観る気が失せるのはわかりますが、「理不尽ポリティカルムービー」としてなかなかの完成度なので、チェックしておいて損はないかもしれませんよ!

    mcatm2017-01-27 02:10

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  • うわーーーー!2013年の傑作ドキュメンタリー「わたしたちに許された特別な時間の終わり」が、期間限定でWEB公開されていますよ!この機会に、絶対観たほうが良いと思う!

    https://www.youtube.com/watch?v=…

    mcatm2017-01-26 01:471

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  • 毎回毎回映画の話ばっかりで申し訳ないんすけど、Julia Ducournau監督(ジュリア・デュクルノー?って読むんでしょうか)のデビュー作『RAW』が気になる。カニバリズムを描いたホラー作品みたいなんですけど、「失神者続出で、救急車出動」とかそういうこと言われてもあんまり心惹かれない、オレ、擦れちゃったから。

    でも、このポスターのビジュアルな。これはキテるな。

    まあ正直、カニバリズム云々で今更ビックリするようなものが撮れるなんてあんまり期待してないんですけど、そんな枯れすすきのような心にも亀裂が入るような、期待させる予告編だったりもして、まだ完全には心開いてないんだけど、ちょっと気になっています。

    mcatm2017-01-25 02:101

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  • ダークレイン

    2017-01-24 00:21

    「豪雨の中、田舎のバスステーションに足止めを食った乗客たちが、謎の発作に襲われて一人、また一人と倒れていく…。発作の原因は何なのか、乗客たちの運命は…」とかいうみたいな惹句で、「これはオレの映画や!」と心高ぶる猛者は、こんな文章読まずに映画館に走って欲しい。「未体験ゾーンの映画たち2017」で上映されている『ダークレイン』は、なるべく予備知識ゼロ、もしくは間違った知識を詰め込んでから劇場に赴くと良い。例えばこの予告。

    (以降、一応ネタバレはないんですけど、先述の通り、なるべく何の情報も仕入れずに行くと良いと思います)

    彩度が極端に抑えられほぼ白黒に近い、フィルムを模したテイストの映像がこちらの期待を否が応でも高めてくれるオープニングは、さながらヒッチコック。ド頭から「これはジャンル映画ですよ!」のサインはバッチリ刻印されている。OK、分かってる。こういうのは8割ゾンビ、1割伝染病で、残り1割サイコパスと相場が決まってるんですわ…(適当に言ってます)とギンギンに鼻息を荒げながら観ていくと中盤、本当に衝撃の展開が訪れ、観客が席からズリ落ちる音が聞こえた気がした。

    驚くべき世界観を提示したこの監督はイサーク・エスバン。全く初見だったが、前作『パラドクス』も傑作らしく、俄然興味が湧いています。とにかく独創的。チープだけど引き込む力と、それっぽく見せるセンスが抜群。

    DVDパラドクス [DVD]アメイジングD.C.

    大オチを中盤に持ってきてどうなることやらと脱力した状態で観ていると、小気味よいツイストが挟まれて、一言で言うと「永遠に続く不安神経症的世界観」のホラー映画として見事な着地を見せてくれるところはお見事(去年公開になったとあるホラー映画にテーマが似ている)。勿論、チープだし、作りも荒いんだけど、この独特の世界観は十分注目に値する作家だと思いました。

    http://aoyama-theater.jp/feature

    mcatm2017-01-24 00:21

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  • ネオン・デーモンニコラス・ウィンディング・レフン監督作

    2017-01-22 23:51

    だれかレフンを叱らなければならない。それは申し訳ないけど俺達ではなく、もっとエラーい誰かにお願いしたい(もちろん、ホドロフスキーは適任じゃない)。今回はオープニングから「NWR」のロゴも輝いている。自信満々である。怖いものなどないのだろう。

    エル・ファニング演じる主人公が、ハリウッドのきらびやかなモデル業界に飛び込む。観客が彼女の決意とか意思を理解する間もなく、さも「そこには、当然居場所が、ある」的な雰囲気で、彼女はあっという間に業界をのし上がっていく。あまりに突拍子もなく驚いてしまうのは、彼女が何かを成し得たのではなく、彼女は自分が成し得ると「知っている」ところだ。その天然の才に、周囲の登場人物たちは振り回され、疲れた順に舞台から退場していく。一人の天然が、周囲の人生を無自覚に狂わす感じが、『テオレマ』を思わせる。彼女は使者なのだ、おそらく「美」の。

    重い枷を背負わされた幼い彼女の「不安」や「期待」は、彼女の言葉や行動に示されるのでなく、単に客観視可能な事象として立ち上がってくる。山猫の襲来しかり、ランウェイの先で出会うドッペルゲンガーしかり、アパートのオーナーによる性暴力の不安しかり(キアヌ・リーブスの贅沢使い…と最初は思ったが、あれはかなり重要な役ですよ…)。

    オープニングでスタッフクレジットの背景を彩る色彩。エンドロールでキラキラ流れていくラメのような色彩(色彩についての言及は、webDICEの監督インタビューに詳しい。なんと色盲だそう)。オープニングとエンドロールが対になっており、オープニングは「主観」、エンドロールでは同じ風景が「客観」として出力される。終盤におけるあるショッキングな出来事からも、この映画では「視線」が非常に重要な意味を持っているのだと想像できる。主人公にとって、唯一現実世界との接点であったカメラマンと売れっ子ファッションデザイナーの「美醜問答」も、彼女たちが浴びる「視線」の問題に着地する。「視線」の暴力に対して怯まない主人公の表情が、がらんどうのデーモンのように見える

    『ドライブ』や『オンリー・ゴッド』に引き続き、映像も音楽もやはり80sっぽいなーと思ってたら、Twitterのタイムラインで答え見つけた。ダリオ・アルジェント。リンチやクローネンバーグという線もあるけど、マルコ・フェレーリ『I Love You』とかハネケの80s作品にもテイストが似てて、これぞ「ヨーロッパの虚無」って感じなのかな、と勝手に思ってる。クリフ・マルティネス手がけるヴェイパーっぽい音像もツボ。そういう意味でもショックを通り越して笑ってしまうぐらい衝撃的だったのは、「クラブ」での「ショー」のシーン(子細は述べん。観るべし)。これは本当にショックで、ライアン・ゴズリング監督作『ロスト・リバー』の謎の(性的?)サービスに近いとんでもないイメージだった(あれも笑ったなー)。いきなりエル・ファニングに何観せてるんだーって思った。

    DVDロスト・リバー [Blu-ray]ポニーキャニオン

    それはともかくとして、だ。だれかレフンを叱らなければならない。そして最終的には、誰かエライ人にきっちり絞られたにも関わらず、懲りずに今まで通り俺たちを煙に巻くレフンでいて欲しい。その時、「NWR」のロゴは、更に煌々と輝くだろうね。

    mcatm2017-01-22 23:51

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  • ちょっと狭いところに入って行っちゃったかなーと勝手な偏見を持っていた彼女ですが、この曲は抜群に良かったです。大通りに出てほしい!

    labo2017-01-22 16:37

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