あんま調子が良くないので、今日は一日家に閉じこもる。今村夏子『星の子』を読了。もちろん、映画を観たのがそのきっかけだが、原作を読むと、映画で監督は何を抜き、何を足したのかがよく分かる。『星の子』で言うと、抜いたものは概ね良く、足したものは概ね悪かった（アニメーション演出とか）。でも、最終的にこの物語で感じた印象は変わらなかったので、良い翻案だったのだと思う。この物語、端的に言うと「それでも、家族は独自のコードで機能し続ける」ということを描いた、家族の物語だったと思うが、小川洋子さんとの対談で著者自身がそう言っていて、しっかり伝わっている良い作品だなと感じた。

『THE CONTE』を家族で観る。本人たちに罪はないが、レインボー呼ぶなら他のKOC王者（ライスとか、ロバートとか、シソンヌ）呼んできて欲しかったな。レイモンド・カーヴァー読んだ直後だったので、かなり厳しい目線になっていたが、チョコプラがダントツで良かった。

夜は『DAICON FILM版 帰ってきたウルトラマン』と、『ダイヤルMを廻せ！』を連続で観る。『ウルトラマン』は、すごいよねー良く撮ってるよね、もうほぼ『シン・ゴジラ』だよね、このカット、とかえらく感心してしまった。ウルトラマンが庵野さんそのものなのはそれ自体が面白いギャグになっているが、欲を言えば普通にウルトラマン出てきて欲しかった気がするな。ヒッチコックは地味に観ていないやつを潰していっているんだけど、今回のは当たり。「完全犯罪なんて、実際は無理っすよ」という推理小説家の読みどおり、最初っからミスと計画の浅さと運の悪さが連続して、パーティー会場で時計止まっているのに気づいた頃には、これはもうミスタービーンの領域である、と笑った。